ミライツクル

子どもの発達障害|基本から理解したい人のためのブログ

ADHD(注意欠陥・多動性障害)

ADHDは年齢によって症状が変わるの?各年齢における特徴は?

更新日:

adhd 特徴

ADHDは注意欠陥多動性障害と呼ばれている発達障害です。
以前は軽度知的障害としてとらえられていましたが、知的に問題がない場合もあります。

落ち着きのなさや衝動的な行動、ボーとしてしまうなど学校や仕事でのミスが多く、行動面で日常生活に支障がある障害です。大人と子どもで特徴的な症状が異なります。

今回はADHD(注意欠陥多動性障害)の年齢別の症状について事例を交えて紹介いたします。

スポンサーリンク

発達障害 336px

ADHDの症状って何?1歳未満児の特徴

ADHDは自閉スペクトラム症・学習障害(限局性学習症)などの発達障害のひとつで、生まれつき持っている障害です。

そのため、赤ちゃんでADHDの症状がでることもありますが、1歳以下だと日常生活で支障をきたすようなことはあまりなく、個性なのか障害なのかの診断はつきにくいことが多くあります。

しかし、成長を振り返ってみれば一般的な発達の経過とは違うことが多々あり、育てにくさがあった子が多くいます。

赤ちゃんの時期に注意したいのは、その年齢での発達段階を踏んでいるのかを見極めることです。気になる点があれば、早い段階で相談機関や病院で行動の様子を話すようにしましょう。

赤ちゃんにこんな特徴はありませんか

発達障害の子どもは育てにくさがありますが、赤ちゃんの頃は逆に育てやすく手がかからない傾向があります。赤ちゃんのこのような行動をするときは相談しましょう。

  • ひとり遊びをして、手がかからない
  • 少しの物音にも敏感に反応する
  • なかなか寝付けない
  • 親を求めない・離れても平気でいる
  • 1歳近くになっても人見知りがない
  • 歩き始めがかなり早い
  • 体がくにゃくにゃしている

ADHDだけの特徴を持っている場合は赤ちゃんの頃だと多動性や衝動性、不注意などの特徴的な行動が目立たないことが多くあります。

発達障害の子どもの乳児期はとても手がかからず、育児が楽であった人が少なくありません。
手がかからなくてもほっておかず、大人と一緒に過ごすことが楽しいことだと知らせる関わりを多く持ちましょう。

ADHDの症状って何?1歳から5歳までの特徴

ADHDの子どもは幼児期で保育園や幼稚園での集団生活など友達とふれあう中で目立ってくる症状があります。

しかし、幼児の特徴としてよく動く、衝動的な行動をとることは多々あり、また生活環境から睡眠不足のため不注意が起こることもあるので、ADHDの症状なのか個性なのかが親からだとわかりにくいことがあります。

ただ、集団生活で目立ってしまい、人のじゃまになるようなことが多く、指導しても全く変わらない状態の場合は専門機関に相談することが望ましいです。

ほかの子どもと違う?我が子の成長「1歳半頃」

adhd 子供

1歳すぎてから親との信頼関係がしっかりとできあがる時期を迎えます。
これを愛着形成と呼びますが、発達障害の子供は愛着形成ができにくい傾向があります。

1歳半になると自我が芽生えて、親とは別の意思を持ち、意思表示をはっきりと示すようになります。
この時期は何でも嫌がる「第一次反抗期」で、とても手がかかる時期ではありますが、良いことや悪いことなどを少しずつ覚える時期でもあります。

行動をとる前後に親の表情を見て善悪を確認する行為をとることがありますが、発達障害の子どもは確認をとらずに好きなように行動する傾向があります。ADHDの場合は気の向くままにひとりであちらこちらに行ってしまう子が多いようです。

ADHDの疑いがある子どもの事例 ~2歳児~

adhd 子供

2歳児のAちゃんは散歩で道路に飛び出して危険なことが多いので、先生がしっかりと手を握ろうとしますが、自分の行きたいところにすぐに行けないことが負担でとても嫌がります。

室内ではぐるぐる旋回して走り回るのが一番好きな遊びです。友達が走っているとそれにつられて走り回ることもよくしていますが、友達とままごとをすることはほとんどありません。

トラブルも多く、少しでも気に入らないと友達にかみついてしまい、一日に何度もけんかをしていました。

Aちゃんはまだ2歳児で、他児との差がはっきりしていません。2歳児が他人とのトラブルが多く、好きなように行動をとるのは当たり前の姿でもあります。しかし、毎回飛び出す、毎日かみつくといった多動性と衝動性は強くありました。

ADHDの場合、年少以降は3歳未満児よりも特徴が出やすく、集団生活ではとても目立った行動をとりやすい傾向があります。

ADHDの子どもの事例 ~5歳児~

落ち着かない

Bちゃんは小さい頃から落ち着きがなく、園内ではところ構わず走り回って、元気な子でした。先生の言うことはわかってはいる様子ですが、注意されることがとても多く、やんちゃな子どもとしてとらえられていました。

みんなで計画したお店屋さんごっこの当日、Bちゃんも自分のお店を担当することになりましたが、どうしてもやりたいことがあって気持ちがお店に向きませんでした。案の定、お店が始まってすぐに店番を放り投げてしまい、すっと消えるようにいなくなりました。

Bちゃんが教室から出て行ったのが周りの子どもも先生もいつなのかわからないぐらい突然いなくなります。自分のやりたいことをやり終えて満足したBちゃんは店番のことをすっかり忘れ、別のことに興味を持ってしまいました。

それに気がついた先生がお店に戻るように促してやっと戻ってきましたが、悪気がまったくなくケロッとしていました。その場だけの情報で行動するために、本来するべき店番をすっかり忘れてしまうことが集団生活での支障が出ています。

ADHDの子どもはこのように動き回るという多動性だけでなく、ワーキングメモリーが少ない傾向にあります。

ワーキングメモリーとは物事をする時に必要なこと・途中経過の情報などを一時的に記憶する脳の働きで、ADHDの子どもは何度も同じ間違いを繰り返してしまうことが多いのが特徴です。

次はこれをしましょうとひとつひとつの行動を丁寧に知らせて確認することで集団生活がしやすくなります。

ADHDの症状って何?小学生の特徴

adhd 小学生

ADHDの子どもは知的に問題がない場合、小学校に入学してから障害がわかることが少なくありません。

学校での生活は勉強をすること、規律を守ること、友達と協力して物事を進めることが重要視されることでADHDの子の苦手な場面が多く、問題行動に結びつきやすい傾向があります。

小学生のお子様にこんな症状がありますか?

  • 落ち着いて座っていない・ついしゃべってしまう
  • ボーと外を眺めてしまい、勉強がわからなくなる
  • 貧乏ゆすりなど無意味な動きが多い
  • 思ったことをすぐ言ってしまう
  • 欲しいものがあると我慢できない
  • 勉強で不注意な間違いが目立つ
  • 忘れ物やなくし物が多い

ADHDの症状で多動性-衝動性優勢型と不注意優性型と両方の特徴を持つ混合型があります。
多動性-衝動性優勢型の子どもは友達に対しての興味はあるので、人とのかかわりを多く持ちたいと思っています。

しかし、衝動的にしゃべってしまったり、トラブルで手を出してしまったりすることで周りとうまく付き合えず、失敗することが多くなりがちです。

周囲との違いに気づき始めると自己に否定的になり、自虐的になったり逆に攻撃的に相手を攻めたりする傾向が強くなることがあります。叱りつけたり、注意を多くしたりすることは避けて、できた部分を褒めて育てるように心がけましょう。

ADHDの症状って何?中高生の特徴

adhd 中学生

ADHDの特徴は幼児期も中高生でも基本的には変わりがありませんが、幼児期にみられた落ち着きのなさや衝動的な行動は徐々に緩和される傾向があります。

しかし、中高生になっても特性が治ることはなく、教育機関などの支援などが必要な場合があります。

中高生のお子様にこんな症状はありませんか?

  • 忘れ物が多く、片付けや支度ができない
  • 集中力がない・ぼんやりしている
  • 没頭すると周りがわからなくなる
  • 不器用さが目立つ
  • 会話の途中で話し出してしまう
  • 質問が終わる前に答えてしまう

中学生になったのだからときつく叱ると自尊心を傷つけてしまいます。何度も注意する場面が多くなりますが、注意すべき場面を選定して回数を減らしたり、前向きな言葉をかけたりすることが大切です。

ADHDの症状って何?大人の特徴

ADHDの特徴が薄れたとしても、大人でも症状が残っている場合があります。
その割合は60%と言われています。

残りの人の多くは早期での支援をすることで、自分自身で調整をしながら苦手な場面を克服して社会性を身につけています。

また、大人になってからADHDであったことがわかる人もいます。ADHDは12歳になる前から症状がみられるとされていて、大人になってADHDの診断を受ける人は幼少期からその特徴があって見過ごされていたケースが少なくありません。

こんな症状はありませんか?

  • 会議中にじっと座っていられない
  • 思ったことをすぐに言葉にして言ってしまう
  • 仕事でケアレスミスが多い
  • 仕事の締め切りや約束の時間に遅れる
  • 必要な物や約束を忘れてしまう
  • 会話に夢中になり、やらなければいけないことを忘れる
  • 衝動買いが多い
  • 言いたいことを我慢するとイライラしてしまう
  • 部屋が片付けられない
  • 家事の効率が悪い
  • お金の管理ができない
  • 人を傷付けるようなことをつい言ってしまう

「衝動買いをしてしまうから、片付けられないからADHDである」とは限りません。
12歳になる前にADHDの特徴が出ていたかということも診断の基準になります。

大人のADHDの場合は自分で症状を理解し、自分の特性を受け入れて生活を送ることが大切です。
得意なことを生かせるような生活を送れるようにできるかが生きづらさを解消するカギです

まとめ

ADHDは多動性・衝動性・不注意の特徴があります。
各年齢で目立つ行動は違ってきますが、基本的な特性は変わりません。

大人になってから気づく場合もあり、自分の持っている障害と向き合って生きていくつらさと戦っている人もいます。早期に障害がわかり、適切な支援を受けることで自己肯定感を育て、社会性を身につけていく人も多くいます。

もしかしたらADHDかもしれないと思った時点で相談機関に連絡してみることが症状や特徴を緩和する近道ではないでしょうか。

発達障害 336px

発達障害 336px

-ADHD(注意欠陥・多動性障害)

Copyright© ミライツクル , 2018 AllRights Reserved.